10:00~18:00 水曜定休日
事例紹介
2017年06月19日 (月)
オフィス・店舗
今回、ご紹介する事例はオフィス。『多くても、2〜3人くらいまでかなあ・・・』と、こじんまりした個人オフィスの改修をお手伝いさせていただきました。
ご依頼いただいたのは、本の装丁(書籍の表紙やカバー、タイトル・ページのデザイン、また材質の選定なども含め、トータルに装本を製作する)をお仕事にする川名さん。もともとは、千駄ヶ谷で働いていたのですが、独立を機に、新しくオフィスを開設することになったのでした。
選んだのは、渋谷駅から徒歩9分というエリア。とは言っても、路地裏にひっそりと佇むビルの3階です。場所にしては割安で借りられたそうで、もとから改修する予定で、ご相談いただきました。
ちなみに工事前はこんな感じ。真っ白い光の蛍光灯に、天井・壁ともにビニールクロスという、いわゆる普通の事務所・・・。
床面積は、キッチン・トイレ含め 38m2 。
お仕事上、年になん百冊と本が増えていくそうで・・・『本棚を、壁いっぱいにつくりたいと思っています。』と川名さん。『本は、四六判とB6判サイズが多いので・・・』と小ぶりなサイズを中心に、本棚をつくる計画となりました。
また、空間を「オフィス」エリアと「バックヤード」エリア、そしてそれらをつなぐ「アプローチ」というふうに、もう少し使いやすいよう動線も整理。雑多なものを収納する物入や棚も、少しだけつくることになりました。
工事中|既存の天井は撤去して、塗装で仕上げました。
というわけで、工事は3週間ちょっとかけて実施。3月中になんとか工事も終わらせて・・・4月1日のスタートにも間に合わせることができました。
そうして、出来上がったオフィスがこちら。
(いろいろと落ち着いた頃に、お伺いさせていただきました。)
エントランスから。横長の窓から自然光が差し込む。
間仕切を兼ねた本棚。(バックヤード側)
間仕切の本棚は、両面使い。(こちらはオフィス側)
約5000冊の本が収納できる本棚ができあがりました。
『本の収納はどうですか?足りてますか?』と聞いてみると『まだ、余裕ありますよ。』と川名さん。
棚板をいったん外して脚立を置いたり、小物をディスプレイしたり、本の表紙が見えるように置いたり、と確かにまだ余裕はありそうです。「間」をつくる置き方も、上手ですね。
ちなみに内装は、天井をダークグレーに、壁をライトグレーに塗装して、床は既存そのままを利用しています。
また本棚は、無塗装の状態でお引き渡しして、塗装のバイト経験もあるという川名さんに仕上げてもらいました。ベースの内装ともあいまって、いい雰囲気となりました。
さて、オフィスも順調に稼働し始めたようで。
デスク後ろのハンガーに吊るされたエコバックは、何なんだろう?と聞いてみると、実は案件ごとの収納ファイルだという。素敵な収納術ですね。
『一つのプロジェクトで、どのくらい期間がかかるものなんですか?』の問いには、
『いろいろですね。早いものだと3〜4日で終わるものもあるし、長いものだと3年経ってもまだ本が出来上がらないということもあります。』とのこと。
ひと言に、本の製作と言ってもいろいろなんですね。
既にお忙しそうな川名さんですが、『しばらくは一人でやっていこうかな』とのこと。
でも、正直、一人だけで使うにはもったいないよなあと思うくらい素敵な空間だし、まだスペースもあるし、この場所がもっともっと活用されるといいなあなんて思いながら・・・
さらなるご活躍、お祈りしております。
窓辺のグリーンが心を落ち着かせてくれる
ぱっと目を引くインダストリアルな照明
でもほんとに、本もたくさんあるので「珈琲でも飲みながら、しばらくここで本を読んでいたいなあ」と思わせてくれるくらい、とても居心地のいい場所でした。
川名さん、ありがとうございました。