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事例紹介

2016年05月23日 (月)

距離感覚にあわせて家を最適化

withペットファミリー

距離感覚にあわせて家を最適化
「収納と動線」をキーワードに改装した、Sさんのリフォームを紹介します。Sさんの距離感覚にあわせて、家を最適化しました。
所在地   東京都杉並区
構 造   SRC造
築年月   1969年
竣工月   2015年07月
施工面積  47.25m2
総コスト  500万円

47m2に 親子3人+クロネコ1匹

荻窪駅からは徒歩3分。

47m2・2LDKのマンションに住むSさんは、ご夫婦(60代)と、娘さまと、クロネコの3人+1匹暮らし。「日中は、3人とも仕事に出かけては、それぞれに帰ってくる」という生活スタイルを送られています。

そんななか、お住まいのマンションは築46年を経過し 室内も老朽化。最初は住み替えを考えていたそうですが、「やっぱりこの場所が気に入っているし、このまま住み続けていこうか」とリフォーム案が出てきたようで、そんな時にお声をかけていただきました。

(改修前)モノのサイズ暮らしが合っていない為か、いろんなモノが納まりきっていないご様子でした。

そんな大人3人+クロネコ1匹で、47m2の一室に暮らすとなると、やはり収納が足りないようで。足りないからタンスに、靴箱に、キャビネットに、本棚に。いろいろと買い足してきた経緯もあり、部屋中にはたくさんの収納家具がところ狭しと鎮座しておりました。 それでも、やっぱり足りないのか、収納がほしいと奥さま。打ち合わせは、収納と動線がメインで進んでいくのでした。

一方、打ち合わせをしているとあることに気づきました。限られたスペースで上手に暮らしているせいなのか、何をするにも家族の距離感がいい意味で「近い」のです。かといって、それが心地悪い訳でなく、家族にとってはいい距離感のよう。見ていて「ああ、いい家族の距離感だなあ・・・」と思ったのを覚えています。

また、この「距離感覚」ともいいましょうか。生活動線においても、Sさまはこの感覚が研ぎすまされていらっしゃいました。「ここは何センチあればオッケー」「ここは何センチほしい」「ここ何センチある?じゃあ、こうならないかなあ?」とパッパ、パッパと答えてくれます。 それは一般的に設定する寸法よりも、実は少し狭めなのですが、それがSさんらしい暮らしモジュール。ミリ単位で計画が決まっていくのでした。

という訳で、下図が今回の計画案。手持ちの家具も再利用します。家具のレイアウトも暮らしやすさの重要なファクターなので、それらも共有しながら、プランが出来上がっていきました。

さて、工程ですが・・・ 住みながらの改装はやはり負担が大きいと、荷物は一時保管とし、家族はマンスリーマンションに仮住まいすることに。お忙しいSさんにとって荷物の整理はおっくうな作業でしたが、処分する荷物を見つめる機会にもなったようで。

仕事のお休みに合わせて荷物を戻す日も設定したら、その日に向けて一気に工事を進めていくことになりました。

(着工前)荷物は一時 保管庫へ。荷物がなくなると広く感じるものですね。

(着工前)リビングからキッチンを眺める。

(工事中)大工さんが押入を解体中。

一ヶ月かけて、完成へ

さて、工事の方はというと。一ヶ月ほどかけて無事に完成しました。 というわけで、完成後の様子をご紹介いたします。

まずは、リビングから・・・間取りとしては大きく変更はしていないのですが、間口(まぐち)を最大限広げました。当初の間口(まぐち)は、1.0間しかなく 使いづらそうでした。が、40センチほど広げたことで、レイアウトの自由度が少し上がりましたね。

リビングの間口(まぐち)を最大限 広げました。

また、4枚引戸で間仕切った寝室は、リビングにつなげても使える造り。部屋の使い方にあわせて、開口の位置を移動出来るようになっています。

リビング横の寝室スペースは、4枚の引戸で間仕切られています。リビングの一部としても。

ちなみに寝室は、パーテーションで区分け(区分けした反対側は収納スペース)。パーテーションは可動式とし、場所を移動したり、後に撤去も可能な造りとしました。

区画した反対側はウォークイン収納に。可動式パーテーションの記事はこちら

また、設備機器も新しく。キッチン幅は最大限広げ、引出収納に。吊戸棚スペースもめいいっぱい広げました。家電収納は、カウンタータイプを置く予定なので、床下にコンセントを新設。目立たないよう フローリング材で、コンセント用の蓋を造りました。

収納量を増やすため、1.キッチン幅を広げ、2.スライド収納を採用し、3.吊戸棚もドア上まで伸ばしました。

デッドになりそうな上部スペースも収納を。もともとあった吊戸棚も再利用し、扉だけ交換しました。

家電家具を置く予定の足下に付けた床下コンセント。フローリング材を加工して、電源を隠すフタに。

洗面所も間口(まぐち)を広げております。広げた寸法はほんの少しなのですが、洗濯機が洗面と横並びとなり、使いやすいレイアウトに。廊下の通行を邪魔していた靴箱は撤去して、玄関脇に天井までの棚を造作しました。

(左)少しだけ間口を広げた洗面所。コンパクトでも洗濯機と洗面台が横並びできるレイアウトに 。(右)天井いっぱいまで大容量の靴スペースを新たに確保。

ミリ単位で計画していた既存家具レイアウトも、ぴったりとおさまりました。

押入に隠れるクロネコのかんちゃん

お引越日当日は、おっかなびっくりしたのか、クロネコのかんちゃんは押入内に逃げ込んでいました・・・。自分の家だと分かるまで少し時間がかかったのかもね。

工事中、娘さまが「この機に一人暮らしをする」と出て行くことになり、結局、2人暮らし+猫1匹暮らしとなったのですが。一部屋 余裕ができたことで、さらにゆとりある生活になればこれ幸いです。