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事例紹介
2015年03月24日 (火)
日本家屋賃貸リノベ
今回の物件は 横浜市鶴見区。
オーナーさまが、子どもの頃 過ごしていた築38年の木造長屋です。
昨年の夏までは ずっとご両親が暮らしていたそうですが、転居したことをきっかけに貸し家にしようかなとご相談をいただいたのでした。
2階からの眺望。日当たりも良くて、気持ちがいい。
場所は、横浜らしく坂も多いエリア。最寄り駅からはバス便か、車を利用するか、というくらいの距離ですが、そんな街で暮らしているときっと足腰は鍛えられますね。坂道のアップダウンもいいトレーニングになりそう。
2階から見える景色が横浜らしく、日当たりの気持ちいい物件でした。
玄関脇には ぶどうの木が植えられていて、2階のバルコニーまで伸びています。しかも、夏には実がなって食べられるのだとか。
「うーん、食べてみたい。」毎年、季節感が感じられるのもいいですね。
10月頃の写真。ぶどうは既に収穫済み。
とは言いながらも、建物は築38年の木造住宅。水回り設備も古く、それでいて台所はすこし暗い。「床下に断熱材が入っていない為か、冬は寒いんです。」とオーナーさま。
構造にかかわる致命的な欠陥はないけれど、床が抜け落ちていたり、防水が切れていたり、いろいろと修復の必要がありそうです。
もともとの台所。日光が届かず、少し暗い印象。
ちなみに、最初のご相談メールは以下の通り。
「内装については昭和っぽい古い部分も活かし、できるだけ低コストで出来ないかと考えています。ただ、予算をかけても『古さを払しょくする魅力のある家』にできないのであれば、貸すのはあきらめようとも考えています。この見極めが難しく、悩んでいます。」
うーん、なかなか簡単にはいかなさそうなご相談。
「まあ。でも、考えていきましょう」と必要以上に手を入れすぎない改装を目指し、どこまで、どのように、どう工事するのがいいかなど、打合せを重ねていくことになりました。
打合せの末、最終的には「水回り設備」「床断熱」「採光」を改善のポイントに、ちょうどいいコスト感に落ち着いてくれたのではないかと思っています。
ちなみに今回、間取りは大きく変更しておりません。和室の押入れをぶち抜いたくらい。下地や仕上げ、建具なども出来るだけ利用して、内装は貼替え・塗替え・表替えの3段活用で。
「やる部分はやる」「やらない部分はやらない」と割り切るようにしました。
(左:既存/右:解体中)押入をぶち抜くことで、台所まで光が届くようになった
(左)タイル・下駄箱は再利用して、扉だけは交換。 (右)キッチンはレイアウトを変更した
フローリングに使ったのは「アカシア」という樹種の無垢フローリング。焼け色そのままの柱にあわせて選定しています。ポイントには、足場板・エスニックタイル・レトロな照明など取り入れて、雰囲気だけは損なわないように。
設備も清潔感ある新品にして・・・。これで気持ちよく過ごせることと思います。
フローリングは、少し赤みのあるアカシアの無垢フローリング
(左)トイレの腰壁には足場板を (右)洗面・洗濯機スペースは向きを変えて、シンプルに
廊下に設置した後藤照明のランプには、レトロな「浪漫球」を。
リビングダイニングは2部屋をつなげたことで、適度な広さと明るさ、プラス使いやすい動線も確保できました。適度な距離を保ったキッチンとリビングにうまく変わってくれたと思います。
リビングとダイニングがつながり、使いやすくなった。
(左)Panasonic タンブラースイッチ (右)toolbox ペーパーホルダー
そんなこちらの物件も、募集開始後、無事に借り手さんが見つかったようで。なんだか、ほっとするひとときです。