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2015年04月28日 (火)

みどりのクラフト

ローカル

みどりのクラフト

●「石の判」 カキノジンさん

「上質な手しごとをもっと身近に感じてもらいたい」というコンセプトのもと、このたび初開催となった「みどりのクラフト」。素敵な作家さん、お店がたくさん並ぶ中、個人的に気になったブースをご紹介したいと思います。

まず、会場に到着して、気になったのがこのカキノジンさんのブース。カラフルで愛らしい絵柄の判子がたくさん並んでいました。

その絵柄には、えんぴつで、そっと言葉が添えられていて。その空気感がなんだかとぼけていて、ぬくもりがあって、どれも愛らしいのです。

「ちっちゃいおっさん」がいたり、「キス天」があったり、「蛇口」があったり。

愛らしい、けど、ちょっととぼけた絵柄が並ぶ。


いろいろな絵柄が気になったけど、やっぱり僕は「home」かな。

1センチほどの小さな絵柄。

だけど、その小さな絵柄ひとつひとつに物語があって、見ていてぜんぜん飽きないんですよね。聞けば、今日は130もの絵柄があるとのこと。しかも、どれも1点のみ。その世界観にどんどん引き込まれ、知らない間に魅了されていました。

『なかなか売れないもんですよ。』と笑って、謙遜するカキノジンさんですが、実際に彫る様子も見せてくれました。細かな作業に『神経は使います。』とお話しながらも、慣れた手つきでサクサク石が彫られていきます。

その様子にご本人の想いや人柄、生き方そのものが詰まっているような気がして、なんだか素敵だなあと思うのでした。


カキノジン  石の判1978年、両親が留学していた台湾で生まれる。
80年より大阪というお笑い文化の根強い土地で育ちボケとツッコミの世界で生きていくうち
「大阪に住んでるんやから、面白くなかったらあかん」
という想いが自分の糧となり、芯となり、幼少時代から今までを過ごす。
2001年、日本人にとって 「確定的で最終的な意思表示」 である重要な役割を担うものが故に、
閉鎖的でもある「判子」という媒体に視点を置き、既成概念にとらわれない「新しく面白く楽しい」
ものとして 判子を使用し、表現の幅をいかに広められるかをテーマに活動中。
その一環としてのワークショップ “ガリガリ絵はんこ教室”も各地で開催。
550-0025 大阪市西区九条南1-5-24
Contact:kakino@osakajin.net
HP:http://www.osakajin.net
Twitter:@kakinojin
Facebook:Jin Kakino


 

●「天然酵母パン」 ギンイロヒコーキ

おなかが空いてきたので、何か食べようと「Food」ブースを回ってみたけれど、どこもかしこも完売していて。

「うー、おなかすいた・・・」

行列が出来ているブースも他にあるけど、すぐにでも売り切れしちゃいそうな雰囲気。そんなときコーヒーのいい香りがどこからか。センスのいい店構えとかわいらしい響きの「ギンイロヒコーキ」という看板が目にとまりました。

ハンドドリップで丁寧に入れてくれるそのコーヒーになんだか魅せられて。名物の天然酵母パンは既に売切れでしたが、コスタリカ産のコーヒーを入れてもらいました。

公園というロケーションで飲むコーヒーも、また格別、美味しくて。ほっとしたひとときを過ごすことができました。

普段は、稲荷山公園から徒歩40分ほどの住宅地の中で、カフェやベーカリーを提供しているというギンイロヒコーキさん。なかなかの立地だけど、話しやすいみなさんの人柄に惹かれ、お店に行ってみたくなりました。

ちなみに店主のお父さんは、音楽をやっていて、つくった曲のなかに「銀色飛行機」という曲があったのだそう。その響きにインスピレーションを受け、お店に「ギンイロヒコーキ」と名付けたんだって。

父から子へ、ことばのリレー。素敵ですね。


ギンイロヒコーキ
埼玉県狭山市の一軒家でカフェ、ベーカリー、スタジオをオープンしています。
1F入り口のベーカリーでは身体に優しいシンプルなパンを毎日10種類前後焼いています。
その奥には多目的スペースのスタジオが。さまざまなお稽古が進行中です。
2Fカフェではこだわりのシングルオリジン・コーヒーを一杯ずつドリップしています。
それぞれ個性は異なりますが、共に居心地の良い空間を心掛け、いつもの生活の中で少し足を止めて安らげる。そんな空間を提供できる場所でありたいと考えています。

埼玉県狭山市広瀬3−20−1
TEL 04 2941 3122
●coffee house 11:00ー17:00 close 日・月
●bakery 金・土のみ/11:00ー18:00
●studio  要相談
HP:http://www13.plala.or.jp/giniro-hikooki/hpnew.html


 

●「陶」 寺村光輔さん

ぶらぶら歩いていると、陶器の雰囲気に惹きつけられたブースがひとつ。それが寺村光輔さんのブースでした。

うすい青緑、桜色、ネズミ色、紺青色など。表現がむずかしいなんともいえない色の、そして様々な形をした器が 木の棚のうえに並んでいます。陶器のことは、全く分かりませんが「なんだかいいなあ」といつの間にか引き込まれていました。

そんな話をしていると、作家の寺村さんが面白い話をしてくれました。『先日、デザイナーの深澤直人さんの話を聞いたのですが。深澤さんは漢字の「良い」よりも、平仮名の「いい」の方が好きだって言うんですよね。』と。

「なるほど。」

確かに「良い」には、「良し悪し」という言葉があるように序列のある感じがしますよね。だけど、「いい」には感覚的な「なんかいい」という感じがあって。分かるかも、と妙に納得しちゃいました。

そんな器の数々に囲まれたブースのなかで、何気なく手にとったマグカップとお皿。なんだか気に入っちゃって。僕も2点ほど買わさせていただきました。寺村さんといろいろ話していると、このマグカップには林檎の灰が混ぜられているのだと、教えてくれました。

「ん?、林檎の灰?」

近くのりんご農家さんで、枝打ちされた林檎の枝。それを燃やして灰にして、釉薬(うわぐすり)に混ぜて焼いているのだとか。焼き方の名前なんて全く知らない僕だけど、これからはその話を思い出しながら、このマグカップでコーヒーを飲むのが楽しみになるのでした。

さて、普段は陶芸のまち、栃木県の「益子」で制作している寺村さん。ちょうどこの日の前日まで、吉祥寺で個展があったみたい。(※ 4/4(土)→10(金)「寺村光輔 陶展」 )器はオンラインでも購入できるみたいですが、やっぱり、手にとって、触ってみたいですよね。

次回の個展は、いつになるのでしょう・・・。と思ったら、4/29(水)〜5/6(水)まで益子で行われる「2015春の陶器市」に出店されるそうです。もし興味がある方いらっしゃいましたら、G.W.に出かけてみてはいかがでしょうか。

寺村 光輔 Teramura Kousuke益子で採れる自然の素材・原料にこだわって、作陶されています。
1981年 東京都生まれ
2004年 法政大学経済学部卒業
若林健吾氏に作陶を学ぶ
2008年 益子町に築窯、独立
HP: http://kousuketeramura.com

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