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読みもの

2015年02月06日 (金)

ベランダが好きだ

ライフスタイル

ベランダが好きだ
暖かくなってくると、ついつい外の空気を吸いたくなるもんですよね。家のいちばん近くにある「外」と言えば・・・。そんな場所と暮らしについて、考えてみました。

家の「はしっこ」

突然だけど、僕は自宅のベランダが好きだ。

日当たりがよくて、風が気持ちいいのでよくここでぼーっとしている。

普段は洗濯物を干していることが多いけれど、何もない時はアウトドアチェアに腰掛けて、読書したり、パソコン片手に仕事したり、考えごとしたりしている。とにかくこの場所は、最近の僕にとってお気に入りの場所となっている。

目の前に桜が植えられているので、春はピンク色に染まるし、夏は新緑から深い緑色へと色を変え、秋は紅葉、冬には葉が落ちる、という一連の様子を眺めているだけでも楽しい気分にさせてくれる。

近くを流れる小川のせせらぎや、鳥たちのさえずりをぼーっと聞いていたりもするのもなかなかいい。羽根を広げたら1mくらいあるヘンテコな鳥が、たまに森のいちばん高い木に止まっているのを見て「なんだか今日はラッキーな日かも?!」と勝手に幸せな気分になったりもする。

夏は暑くて、あとセミがうるさくて、とてもベランダで過ごす気にはなれないけど、それらも含めて、なんだかこのはしっこの空間が好きなのである。

記憶をたどる

思えば、小さい頃もこの「はしっこ」空間が好きだったように思う。

実家には縁側があって、外に中庭があって。まあ、縁側と言っても、その小さなスペースにはトコロ狭しとばあちゃんの鏡台やミシンが置かれていたりするのだけれど。

また中庭と言ってもばあちゃんが野菜を育てていたり、あとは洗濯物が干してあったり、小さな稲荷神社があったりするのだけれど。

だけど、「なんとなくばあちゃんの場所」って感じがするその家のはしっこで、寝転がって日向ぼっこしている時間はとても好きだったなあ、と思い出す訳です。なんとも言えない包まれるような雰囲気に、子どもごころに安心していたのかもしれない。

そんなことを考えていると、家の「はしっこ」ってそもそも家を選択するうえで重視されない事が多いように思うけど、もうちょっと真剣に考えてもいいよねって思えてくる。

ベランダ論

ただ、僕自身も、これまで暮らしてきた賃貸アパートのベランダは、とても居心地いいと言える場所ではなかった。隣が駐車場だったり、マンションが接近していたり、下にバーがあって夜はうるさかったり。もちろん、当時のワンルームでは、そんな贅沢なコトも言ってられなかったのだけれど。

ただ「居心地のいいベランダは、暮らしを豊かにするはずだ!!」と鼻息荒く 思ったりもするわけで。そんなに長い時間いる場所でもないのだけれど、家の中で唯一 外の空気を吸える場所であったりするわけで。それは「東京」の空気だったとしても、気分は変わったりするわけで。

映画『ショーシャンクの空に』の中で、主人公が看守のスキを狙って、レコードを流すシーンがある。刑務所内のスピーカーから流れる音楽に、囚人たちは立ち止まり、耳を傾け、なんとなく「自由」を感じるというシーン。

もしかしたら、ベランダにはそうした「自由」な感覚があるのかもしれない。室内の「制約」から開放される瞬間というか。たばこを許される お父さんの「自由」も、そこにあるのだろうから。